退職・老後・年金

ゆとりある老後生活費は夫婦二人でいくら?

ゆとりある老後生活費は夫婦二人でいくら?

この記事の早わかり要約

  • 今の働き方から、ゆとりある老後生活費に必要な金額を知っておきましょう。
  • 退職金や公的年金の額は人によって差が出るので、早いうちからマネープランを立てておくことが大切です。

老後の最低日常生活費は、月平均22.1万円

生命保険文化センターの令和元年度「生活保障に関する調査」によると、老後必要と考えられる最低日常生活費は、月額平均22.1万円です。
さて、このデータを心に留めつつ、次の項目で早速、気になる「ゆとりある老後生活費」の検証に入っていきましょう。

ゆとりある老後生活費は、月額平均36.1万円

同調査によると「生活を充実させるための費用」として、最低限必要な日常生活費以外の金額は平均14万円という結果でした。
つまり、「ゆとりある老後生活費」は平均で36.1万円と考えられているようです。
ちなみに「ゆとりの資金」としての用途は、「旅行やレジャー(60.7%)」「趣味や教養(51.1%)」「日常生活費の充実(49.6%)」「身内との付き合い(48.8%)」などです。
確かに、孫にお小遣いをあげたり、海外旅行や趣味を思いっきり楽しんだりすることを考えたら、このくらいの金額は必要になりそうですね。

「ゆとりある老後生活費」をシミュレーション 一体いくら必要?

さて、月額平均がわかったところで、生涯に必要な合計額を算出してみましょう。
厚生労働省によると平成30年の日本人女性の平均寿命は87.32歳で、男性は81.25歳。男女合わせた平均寿命は84.29歳です。
また、生命保険文化センター によると、老後資金を使いはじめる年齢の平均は65.9歳ですので、「老後」を65歳からとすると、65歳から84歳までの期間に使う金額が老後資金ということになります。
ゆとりある老後生活費が36.1万円だとすると、以下のような計算になります。
36.1万円×12ヶ月×19年間=8,230万8千円
長寿大国の日本では老後生活が長く、月に36.1万円の生活を送ると、老後だけで生活費が約8,000万円にまで達するのです。
8,000万円…。「サラリーマンの生涯賃金は2.5億円」と言われていますが、そのうちの約1/3を老後のために貯めておかなければいけないことになります。
億万長者ならいざ知らず、誰もがこの額を蓄えられるとは思えませんよね。
そもそも、実際の高齢者は、これほどの額を消費しているのでしょうか?
次項から検証していきましょう。

実際の生活費は月額約24万円

しかし、実際のところ、多くの人は「ゆとりある老後生活費」に達するほどの額は消費していないようです。
総務省の家計調査年報(家計収支編)2019年(令和元年)によると、高齢無職世帯の消費支出の平均は24万3,260円。
また、同調査によると、実収入の平均は24万2,468円でした。収支の実態は、毎月792円の赤字が発生しているということになります。
792円×12ヶ月×19年=180,576円
ただし、これはあくまでも平均値です。実際に必要となる金額や、理想のライフプランは人によって様々です。ゆとりある老後生活費を確保するためには、早めの資産づくりが必要ということになります。

退職金はいくらなのか

ここで考えたいのが、老後の頼みの綱である退職金です。退職金を受け取って退職したときが最も裕福であると言われています。
平成30年就労条件総合調査の概況によると、勤続20年以上かつ45歳以上の定年退職者の平均退職給付額(平成24年度の1年間)は以下の通りです。
・大学卒(管理・事務・技術職)・・・1,983万円
・高校卒(管理・事務・技術職)・・・1,618万円
・高校卒(現業職)・・・1,159万円
これを貯蓄に回し、生活費の支払いに充てる人も多いのではないでしょうか。
しかし、勤務形態や会社によっても退職金の有無や金額は異なりますので、ご自身の退職金について事前に確認しておくと良いでしょう。

老後生活費に不足する金額を知る

現代は終身雇用制度が崩れつつあるとも言われています。
定年まで同じ会社に勤めず転職を繰り返していた場合と、ずっと同じ会社で働いていた場合とでは退職金の額にも差が出てきます。
まずは老後生活に必要な額、このままでは不足する額を知りましょう。
なかなか自分でマネープランを立てるのは難しいかもしれませんが、ゆとりある老後を送るためにも早めの対策が大切です。
自分で知識をつけることも大事ですが、時にはFP(ファイナンシャルプランナー)などプロの手を借りることもひとつです。
老後のお金の考え方 必要貯蓄額をチェック

頼りになるFPの存在

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おさらい

  •  今の働き方から、ゆとりある老後生活費に必要な金額を知っておきましょう。
  •  退職金や公的年金の額は人によって差が出るので、早いうちからマネープランを立てておくことが大切です。

(最終更新日 : 2020年12月28日)

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