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老後の生活費の実態は?老後資金、どうやって貯めればいいの?

老後の生活費の実態は?老後資金、どうやって貯めればいいの?

この記事の早わかり要約

  • 老後の生活費の約7割を現行の社会保障制度が担っています。
  • 将来、安心してお金に困らない生活が送れるように、老後も継続して働くことや個人年金への加入の検討など、老後の生活術を今から考えておく必要があります。

高齢化が進むと、私たちの老後はどうなる?

日本では、少子高齢化が社会問題とされていますが、未だにそのピークはやってきていません。このまま高齢化が進めば、2025年頃には高齢者は3,500万人を超え、2050年頃には日本の総人口は10,000万人台を割り込むと試算されています。国土交通省 人口の推移と将来推計(年齢層別)そうなると、若い世代が高齢者を支えていく経済的負担は、さらに大きなものになってしまいます。
そのような見通しがあるからこそ、老後に不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。自分が高齢者となり、仕事ができなくなった場合や、退職後に新たな仕事が見つからない場合など、いろいろな事態を想定して、お金に困らない『老後の生活術』を考えておく必要があるのです。

最低限必要な老後の生活費は?

では、老後生活にはどれくらいの費用がかかるのでしょうか?まずは、必要最低限の老後の生活費を確認しておきましょう。総務省の家計調査報告(家計収支編)「平成30年(2018年)総世帯及び単身世帯の家計収支」によると、一人暮らしの高齢者(60歳以上)の平均支出は149,603円で、そのうちの115,059円が社会保障給付でまかなわれています。つまり、老後の生活費の約7割を現行の社会保障制度が担っていると言えます。今後この社会保障給付が少なくなってくる可能性を考慮すると、別の収入源を確保するか、今のうちに老後資金を貯めておく必要がありそうです。

老後の仕事について

現状の少子高齢化時代において、60歳以上の就業者数が緩やかに伸びており、逆に60歳未満の就業者数は減少傾向にあることが総務省より発表されています。つまり、60歳以上の就業者のニーズが今後さらに高まることが予想されるのです。定年を迎えたらゆっくり余生を過ごすというのは過去の話、高齢になってからでも元気な限り働くというスタイルが、ますます主流になっていくのかもしれません。「独立行政法人労働政策研究・研修機構の調査」によると、60代前半(60歳以上64歳以下)のフルタイム勤務の継続雇用者の平均年収は300万円~400万円という人が最も多いようです。
政府も、高齢者の所得向上・消費拡大を目的として、高齢者の労働環境を整えることが重要と捉えているようですので、今後平均年収が上がることも期待されます。

健康な体は支出を減らす

老後生活を快適に過ごすには何より健康であることです。体調を崩してしまったり、病気になったりすると、医療費の出費や働けないことによる収入の減少が考えられます。つまり、家計に大きな影響を及ぼすことになるのです。総務省の家計調査報告(家計収支編)によると、高齢者の保健医療費の平均月額は8,286円ですので、1年間で約99,000円となります。健康であることが、お金に困らない老後の生活術のひとつと言えそうです。健康に気を配った生活を送ることを心がけていきましょう。

個人年金保険への加入

現在経済的に余裕があるのならば個人年金保険への加入、もしくは見直しを検討すると良いでしょう。個人年金保険は、老後資金を用意するための保険で、プランによっては、支払った保険料よりも、将来の年金受取額が上回る可能性のある商品もあります。
さらに、年末調整や確定申告の際には、個人年金保険料税制適格特約が付加されていれば、個人年金保険料控除、特約が付いていない場合は、生命保険料控除の対象として、控除を受けることができます。この税制メリットを活用することで、所得税と住民税の還付が受けられます。税制適格特約とは?個人年金保険を選ぶ大事なポイント
保険会社によって、加入条件や利率、年金の支払い期間に違いがあるため、いくつかの商品を比較して、自分に合ったものを探しましょう。若い世代の方は老後と言われてもピンと来ないかもしれませんが、老後は必ず訪れます。お金に困らない老後を送るためにも、公的年金と合わせて、老後資金の準備をしておくことが一人ひとりに求められていると言えるでしょう。

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おさらい

  • 老後の生活費の約7割を現行の社会保障制度が担っています。
  • 将来、安心してお金に困らない生活が送れるように、老後も継続して働くことや個人年金への加入の検討など、老後の生活術を今から考えておく必要があります。

(最終更新日 : 2024年10月9日)

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