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生命保険見直しのチェックポイントと解約タイミング

生命保険見直しのチェックポイントと解約タイミング

この記事の早わかり要約

  • 保障内容、保険料、保険期間、受取人等、保険見直し時に注目するポイントは多種多様です。
  • 見直し後に解約すると決めた場合、タイミングや解約返戻金の有無を事前によく確認することが大切です。
  • その時代、その人の環境に合わせた「最適な保障」を受けるためにも、時にはプロの手を借りながら保険を定期的に見直しましょう。

生命保険見直しのチェックポイント

万が一のことがあったときに、大切な家族を守ってくれる生命保険。すでに加入していたとしても、ライフステージの変化によって必要となる保障は変わります。 常に「最適な保障」を受けるためにも、加入している保険は定期的に見直すようにしましょう。
しかし、いざ保険の見直しをしようとしても、たくさんの商品がある上に、約款の内容も難しく、契約内容をすべて理解するのはなかなか難しいですよね。そこで今回は、保険見直しの際に注意するべき、ポイントについて見てみましょう。

保障内容の見直し 保障の有無、適正な内容かの確認を

保険加入済みの方は今のご自身やご家庭の状況と照らし合わせ、保障内容は適正か確認してみましょう。
その際にポイントとなるのが、保険以外に受けられる保障についても考慮することです。例えば公的年金である遺族年金や会社の死亡退職金等が考えられます。それらを踏まえて死亡保険金の保障額の過不足について考えましょう。特約を付帯している場合は、主契約の内容と特約の保障内容の確認も忘れずに行ってくださいね。
もし、保険未加入の方や新規加入を考えている方は、今後を見据え保険加入の必要性も検討すると良いでしょう。
医療保険であれば、入院・手術の際にはどのような保障を備えておくべきか、入院日数の保障はどのくらい考えておけばいいかなど、ご加入の保険の種類によっても考えるべきポイントが異なります。「どんなときにどのような保障を望むのか」を具体的にイメージしてみましょう。

保険期間の見直し 保障はいつまで?更新はある?

保険には、契約時から満期まで一定の金額を払い続ける全期型や終身型などの商品と、10年などの一定の期間ごとに保険料が変わる更新型があります。
一般的に更新型の方が保険料が安いので、更新型の商品に魅力を感じる人がいらっしゃるかもしれません。しかし、更新を迎えると保険料はその都度上がり、中には、保険料が倍以上になるものもあります。保険に加入したときは覚えていても、月日が経つうちに、「更新タイミングで保険料が上がる」ということをうっかり忘れてしまいがちですが、基本知識としてしっかりとおさえておきたいポイントです。
例えば、「子どもが〇歳になるまで」といったように期間限定で保障を備えたい場合は定期型、「一生涯の安心に備えたい」から終身型といったように、保障を必要とする期間はいつまでかよく考えてみましょう。

保険料の見直し 年齢が上がるにつれ保険料は高くなる

保険料は、加入時の年齢や生命保険会社が契約者に対して約束する運用利回りである予定利率によって算出されています。保険料が決まる要素の一つに健康状態があり、保険給付を受ける可能性を踏まえ、一般的に年齢が高くなるにつれ保険料は上がります。
そのため、同じ保険に加入する場合でも、5年前の年齢と今の年齢とでは保険料が異なるということです。しかし「年齢を重ねたから高い保険にしか入れない」と嘆く必要はありません。保険商品も保障内容も改良を重ね、より良いものが販売されていますから、古い保険を見直すことで、保険料の節約に繋がるというケースもあります。
また、つい保険料に注目してしまいがちですが、大切なのは現在の状況に合った保障内容を満たしているかどうかです。保険料が抑えられても必要な保障が不足していては意味がありません。逆に、いくら保険が大事だと言っても、家計を圧迫してギリギリの生活を送るのも考えものです。
保険料の支払いと貯蓄とどちらを優先されるのかといった各ご家庭での考えもあるかと思いますので、キャッシュフローと合わせて、保険料と保障内容のバランスをよく確認するようにしましょう。

保障額の見直し 必要保障額はいくら?

今、ご自身に万が一のことがあった場合、のこされたご家族に必要な保障金額を把握していますか?保険加入時から家族構成、夫婦の働き方、お子さまの人数の変更はありませんか?
万が一の事態はもちろん起こらないことが一番ですが、何かあったときにご家族が安心して生活ができるよう、保障額の過不足や重複がないかよく確認してみてくださいね。住宅購入、引っ越しなど、大きな出費の予定がある方は、それらも踏まえて保障額を考えましょう。

保険料払込期間の見直し 支払い方法含め確認を

「60歳までに払込みが完了する」「一生涯保険料を払い続ける」といったように、保険料の支払い方法もさまざまです。ご加入の保険の払込期間はいつまでですか?例えば終身払いにしているという方は、収入が減る定年後も毎月同じ保険料を支払い続けられるのかをよく考えてみましょう。

まとめて支払うことで割引が適用となるケースもあるので、家計の手助けとして、保険料支払方法の見直しも有効です。保険料と共に払込期間や支払方法についても見直してみてはいかがでしょうか。

保険金受取人の見直し 以前のライフスタイルのままになっていたら要注意

ライフスタイルが変化したときに確認したいのが、保険金受取人についてです。
独身時代の保険金受取人は親に設定している人が多いと思いますが、結婚や子どもが生まれた際には、配偶者や子どもに受取人を変更することを忘れずに行いましょう。また同様に忘れずに対応したいのが離婚した時です。配偶者から子どもに変更するなど、状況に応じた受取人を設定することが大切です。
また、保険金は請求しないことには受け取ることができませんから、保険金受取人にはその内容を事前にしっかりと共有しておきましょう。
保険金不払いが発生しないよう、保険会社各社も対応をしていますが、そもそも保険契約者と保険金受取人の間での相互理解ができておらず、請求漏れ・・・なんてことは避けたいですよね。例えば「親が子どもを保険金受取人に指定していたのに、その事実を知らせないまま亡くなってしまった」といったケースも考えられます。
せっかくの備えなのに、いざ支払事由が発生しても加入の事実、受取人が誰なのかがわからない、明確にしていないのではなんだかもったいない話です。大切な保険のことですから、家族でどのような保険に加入していて、誰を受取人にしているのかを共有し、必要に応じて受取人の見直しをするようにしましょう。

資産形成機能のある保険の見直し 中途解約は要注意

終身保険や養老保険など、資産形成機能がある保険を中途解約する際には、特に注意が必要です。
それは満期を迎える前や保険料払込期間中に解約した場合に受け取れる解約返戻金は、支払った保険料を下回る可能性が高いためです。一般的に資産形成機能のある保険はそうでない保険に比べ、保険料が高くなりがちです。保険料の支払いが厳しくなった等の理由で解約を検討している場合は、契約内容や解約返戻金の有無、金額をしっかり確認してから行いましょう。
また、解約以外にも支払方法の変更や契約内容の変更等で対応できないか、よく確認してベストな方法を選ぶようにしてください。

「お宝保険」の見直し 返戻率が高い保険は継続を

近年、「予定利率」は1%程度となっています。それに比べて、バブル期は6%前後、1990年頃でも4~5%前後と、非常に高い予定利率を誇っていた時代がありました。
予定利率が高いということは、解約返戻金や満期保険金の受取額が、支払い額を大きく上回る可能性があるということです。このように、貯蓄性のある保険商品、予定利率の高い保険商品は「お宝保険」と呼ばれており、平均予定利率が2.75%だった1996年3月以前の商品を指すことが多いようです。
今はここまで予定利率の高い商品はほとんど販売されていません。また、予定利率は加入した際の利率がそのまま継続され、一度解約をしてしまうと元の状態に戻すことができません。保障の内容的によっぽど見直しが必要となる場合以外は、解約はせず、そのまま継続した方が良いと言えるでしょう。

解約タイミングは見極めが重要 無保険の期間ができないように注意

見直しをしたことで、今の自分や家族の状況に保障内容がマッチしていない、他に条件の良い保険を見つけた等に気づき、既存保険は解約し、別の保険に新規加入するということもあるでしょう。
そんなとき、注意すべき点があります。それは、新しい保険契約手続きを終え、保障が有効になったあとで、現在の契約を解約するという手順を踏むことです。
新しい保険の保障が開始されるのは、申込書類に不備や記入漏れがなく、医師の診査や告知が無事に通り、1回目の保険料払い込みが完了してからとなります。
書類に不備があり契約の成立が遅れることもありますし、健康状態によっては契約自体が成立しない場合も考えられます。
そうとは知らずに元の保険を先に解約してしまうと、無保険の期間が発生してしまいます。この期間に万が一のことがあっても保険金や給付金を受け取ることはできません。より良い保険を選択したのに保障が受けられなかった!なんてことにならないように、必ず新しい保険の成立を確認してから元の保険を解約するようにしましょう。特に、健康状態に不安のある人や持病のある人は注意してくださいね。
ここでは、保険の見直しの際のチェックポイントを見てきました。全部ひとりで行うのが難しい場合は、FPなどのプロの力を借りると良いでしょう。
また、保険の見直しをするメリットは、「適正でない」と気づけたのなら、今の自分の状況に合う保険に入り直すことができますし、「今のままで適正だった」のなら、そうとわかることで安心感を得られることです。ご自身やご家族を守るためにも保険の見直しをすることが大切です。

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おさらい

  • 保障内容、保険料、保険期間、受取人等、保険見直し時に注目するポイントは多種多様です。
  • 見直し後に解約すると決めた場合、タイミングや解約返戻金の有無を事前によく確認することが大切です。
  • その時代、その人の環境に合わせた「最適な保障」を受けるためにも、時にはプロの手を借りながら保険を定期的に見直しましょう。

(最終更新日 : 2024年10月9日)

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