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配偶者控除改正 「103万の壁」への影響は?

配偶者控除改正 「103万の壁」への影響は?

この記事の早わかり要約

  • 2017年度税制改正で、パート主婦の「年収103万円の壁」が150万円に変更の予定です。
  • この税制改正が成立すると、2018年の所得税分から適用になり、実に56年ぶりの改正となります。
  • 財源は、1,120万円以上の高年収の夫の配偶者控除停止からで、対象となる約100万世帯は増税となる予定です。

配偶者控除はどう変わる?わかりやすく解説

まず、配偶者控除の見直しが行われると、控除が受けられる年収が103万円以下から、150万円以下に広がります。

 

配偶者控除とは、年収103万円以下で働くパートやアルバイトの主婦などの、配偶者(夫)の所得から38万円を控除する、という減税措置のことです。

 

103万円を超えると、配偶者特別控除として、妻の年収が141万円未満まで、段階的に(3万円~38万円まで)控除を受けることができます。

 

今回の改正では、配偶者控除の適用範囲を現在の103万円以下から、150万円以下に広げ、配偶者特別控除も150万円超えから201万円未満まで拡大する改正です。

 

この税制改正が成立すると、2018年の所得税分から適用になり、実に56年ぶりの改正となります。

 

また、配偶者特別控除は、配偶者控除アリとナシの境目をなだらかにする措置ですが、妻の年収201万円以上の場合は、配偶者特別控除は適用されません。

 

そのためには財源が必要なので、夫の年収が1,220万円以上の場合(1,120万円~1,220万円以下の場合は、妻の年収によって控除があります)は、妻に収入がなくても、配偶者控除を停止する予定になっています。現在は38万円の控除があるため、改正後、高年収世帯は増税となる可能性が高いでしょう。

 

 

配偶者控除改正だけではなかった!こんなに変わるパート税制

今回の改正を見ると、「103万円の壁」から、控除対象額が47万円も広がって、150万円までなんてスゴイ!と思うものの、妻の100万円台の収入の周辺には、実際の手取りが増えるかどうか考えなければならないポイントがいくつかあります。確認してみましょう。

 

【その1:扶養の範囲】

「年収130万円超えちゃうと、夫の扶養から外れるのでは?」

 

これが、103万円の次の壁といわれる130万円の壁です。年収が130万円以下の妻は、国民年金の第3号被保険者となり、年金保険料を自身で負担しなくて良いことになっています。

 

130万円を超えると、一般的に「扶養から外れる」と呼ばれる状態になり、年金保険料を負担する必要があります。

 

103万円の壁と混同されやすい130万円の壁について気になるという方は、下記よりご確認ください。

平成30年配偶者控除改正 税制と社会保険への影響とは

 

【確認ポイントその2:社会保険加入】

「2016年10月から、501人以上の企業は、週20時間以上働く従業員を全員社会保険に入れるのでは?」

 

これが、いわゆる「106万円の壁」です。2016年10月から501人以上の企業は、以下の要件を満たす雇用者に対する社会保険(健康保険厚生年金保険)加入を義務付けられました(500人以下の企業も2019年までに検討予定)。

 

週20時間以上働いている
・月収8万8千円以上
・雇用期間が1年以上の見込み

 

月収8万8千円を12ヶ月もらうと、約106万円になります。それで「106万円の壁」と言われています。

 

確かに、厚生年金や健康保険に加入すると、自己負担額が増え、手取り収入は減ってしまいます。

 

ところが、厚生年金加入者には、障害者年金や傷病手当などの手厚い保障がついてきます。また、本来の負担額の半額を企業が負担するので、健康保険などは、世帯で考えると支払いが有利になることもあります。

 

【確認ポイントその3:配偶者手当停止】

「うちの夫の会社、配偶者手当の年収制限が103万円なのよね」

 

配偶者手当は、企業によって呼び方は様々ですが、配偶者のいる人への手当のことで、現在、企業の約7~8割が月に1~2万円支給で導入しています。年収制限を超えてしまうと、その分もらえなくなり、手取り収入ダウンです。

 

しかし、近年では、配偶者手当の廃止を公表した企業もありますので、今後はなくなっていくものかもしれません。

 

困ったときはプロに相談

配偶者控除と、年収アップと手当の廃止も絡んで、どれが本当にお得か悩ましいところです。さらに、どのケースも、夫の年収に左右されます。また、正解が分かったとしても、自分の環境でうまく実現できるかどうかは、しがらみもあって別問題です。

 

もっと働きたいという方には、この税制改正でもう少し働く余地が出てメリットもある反面、配偶者控除を受けられなくなるというデメリットもあります。どのようにすればいいか困ったときには、お金のプロであるFPに相談するのもひとつでしょう。

 

世の中の方向性を見ると、1961年の「女性は主婦として夫を支えて」から、「女性も社会参加して経済活動」に変わっています。一度家族で、じっくりこれからの働き方などを話し合ってみてはいかがでしょうか。“私達にぴったりの働き方”が見つかるかもしれません。

 

※本記載は、2018年3月現在の税制に基づく一般的な取扱について記載しています。税務上の取扱が税制改正などで変更となることがありますので、ご注意ください。また、個別の取扱等につきましては、所轄の税務署等にご相談ください。

 

頼りになるFPの存在

「お金のことを相談できる場所やサービスがある」ことをご存じですか?

 

資産形成・家計見直しのプロフェッショナルとして、ファイナンシャルプランナー(FP)がいます。FPに相談することで、お金のお悩みやご不安の解決法のヒントが得られるかもしれません。

 

ご自分で調べるだけでは不安だという方は、「FPに相談する」という選択肢も検討してみませんか。

 

 

おさらい

  • 2017年度税制改正で、パート主婦の「年収103万円の壁」が150万円に変更の予定です。
  • この税制改正が成立すると、2018年の所得税分から適用になり、実に56年ぶりの改正となります。
  • 財源は、1,120万円以上の高年収の夫の配偶者控除停止からで、対象となる約100万世帯は増税となる予定です。

(最終更新日 : 2018年12月14日)

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