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介護費用の平均は?自己負担の総額はいくら必要?

介護費用の平均は?自己負担の総額はいくら必要?

この記事の早わかり要約

  • 介護費用を備えておくためには、公的介護保険サービスの自己負担分+αを貯蓄しておく必要があります。
  • 介護費用の貯蓄が自分で難しければ、民間の介護保険を検討すると良いでしょう。

介護費用の準備をしよう

皆さんの中にも、老後のために貯蓄をしている方は多いと思います。しかし、ご自身が介護される身になることを想定して、介護費用の貯蓄をしている人はどれくらいいるでしょうか。
昨今は親の介護を機に仕事を辞めざるを得なくなったり、介護を苦にした事件が相次いだりと、他人事とは思えないニュースをよく耳にしますが、いざという時に家族になるべく負担をかけずにすむように、早いうちから介護費用の準備をしておきましょう。
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準備したい介護費用は500〜1,000万円!

介護費用とはいうものの、健康なうちはなかなか実感が湧かないのではないでしょうか。介護費用の貯蓄はどのくらいしておけばいいのか、厚生労働省の調査結果をもとに考えてみましょう。
介護が必要となった主な原因を要支援者・要介護者の介護度別にみると、要支援者では「関節疾患」が 17.2%で最も多く、次いで「高齢による衰弱」が 16.2%となっています。要介護者では「認知症」が 24.8%、「脳血管疾患(脳卒中)」が 18.4%と続いています。
これらのデータを見ると、「関節疾患」や「高齢による衰弱」は、加齢によるところも多く、どんなに身体に自信があっても完全に避けることは難しいと言えそうです。
また、不慮の事故や病気も気をつけていても可能性をゼロにすることは難しいので、備えておいた方が安心です。
では、実際に介護が必要になった場合、いくらぐらい必要になるのでしょうか?
介護が必要な状態になり、介護保険サービスを利用することになった際には、「要介護認定」が必要です。介護サービスの必要度によって、要支援1、2、要介護1~5に分類されます。お住まいの市区町村の窓口で申請をして認定を受けた後、公的な介護保険サービスを利用することができます。
サービスを利用する際には、原則としてその1割が自己負担となります(高所得者は2~3割)。また、給付上限額(支給限度額)は、介護度に応じて決められています。
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生命保険文化センターの調査によると、介護経験者の介護期間は平均して54.5ヶ月(4年7ヶ月)、介護に要した費用は、公的介護保険サービスの自己負担費用を含めて月々7.8万円となっています。また、介護による住宅改修や介護用品の購入などの費用は約69万円かかっているようです。
これらを合算すると、介護費用に必要なのは、
(7.8万円×54.5ヶ月)+69万円=494.1万円
実に、約500万円が必要だという計算になります。

では、500万円を用意すれば安心なのでしょうか?
介護が必要になれば、有料老人ホームなどの利用も考えられ、その費用も必要になってきます。多くの介護付き有料老人ホームでは、入居時に一時金を支払う必要があります。
一時金は、50万円未満の場合もありますが、中には1,000〜2,000万円が必要となる施設もあるようです。入居経験者における一時金の平均額は508万円という調査結果もあります。
この一時金は利用者が老人ホームに預けるものですから、途中で退去することになった場合には、償却期間に応じた償却分を除いて返還されます。しかし、だからといって最初に手元に用意しておかなければ、老人ホームに入居することさえできません。
将来何が起こっても慌てないために、介護費用に加えて、+αのお金を用意しておくと安心です。
出典:厚生労働省

介護費用をどうやって用意するのか?

これまでの話を踏まえると、介護費用として、月々の費用+リフォームなどのまとまった費用(合計500万円)に、老人ホームの一時金(508万円)を加えた合計1,008万円を用意しておきたいところです。
例えば今、40歳の人の場合、60歳までに1,008万円を貯めるには月に約4.2万円を、65歳までの場合、月に約3.4万円貯蓄するという計算になります。
とはいえ、必要になるかどうかわからないお金にそこまで気が回らないのが正直なところではないでしょうか?コツコツ貯めるにしても安くはない金額ですし、確保するのが難しい方もいるでしょう。そんな方は、民間の介護保険を検討してみるのもひとつです。

民間の介護保険を考えるポイントとは?

民間の介護保険を検討する際には、
(1)給付条件
(2)保障期間
(3)掛け捨てか解約返戻金ありか
の3つのポイントを軸に検討してみると良いでしょう。

(1)給付条件

まず給付条件ですが、民間の介護保険には、大きく分けて、A.公的介護保険の介護認定と連動するタイプ、B.一部が連動するタイプ、C.保険会社独自の基準があるタイプの3種類があります。
Aの場合は、公的介護保険の「介護度」が認定基準として用いられます。
BとCはそれぞれ独自の認定基準が定められています。

(2)保障期間

10年、20年などの期間を定めたタイプや、70歳、80歳までなど、年齢を定めたタイプがありますが、必要性が高まる高齢になった時でもきちんと保障してくれるタイプが望ましいでしょう。経済状況にもよりますが、一生涯の保障をしてくれる終身タイプもあります。

(3)解約返戻金があるかどうか

解約返戻金がないタイプの場合、終身タイプに比べて保険料が安くなるのが魅力です。反対に、解約返戻金があるタイプの場合には、一定の期間が過ぎて解約返戻金を受け取った後は、そのお金を将来老後資金としても使うことができます。
保険金の支払い方法については、一時金として支払われるタイプ、年金方式で支払われるタイプがあります。
さらに、死亡保障を備えているかどうかもポイントです。死亡保障ありの一時金タイプの場合、介護状態にならずに死亡した際には、一時金を死亡保険金として受け取ることができるプランもあります。必要に応じて検討すると良いでしょう。
誰しも、自分が介護されるときのことは想像しづらいですよね。
しかし、備えがなければいざという時に家族や親族に負担をかけてしまうかもしれません。 介護費用は貯蓄が可能なら貯蓄で、それが難しければ民間の介護保険を活用するなどし、早いうちから準備をしておきましょう。

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おさらい

  • 介護費用を備えておくためには、公的介護保険サービスの自己負担分+αを貯蓄しておく必要があります。
  • 介護費用の貯蓄が自分で難しければ、民間の介護保険を検討すると良いでしょう

(最終更新日 : 2024年10月9日)

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