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保険証券とは?必要なときはどんなとき?紛失したらどうする?

保険証券とは?必要なときはどんなとき?紛失したらどうする?

この記事の早わかり要約

  • 保険証券とは、契約の成立や内容を証明するための大切な書類です。
  • 各種手続きや保険の解約・保険金を受け取るときに保険証券は必要になります。
  • 保険証券を紛失した場合は、保険会社に問い合わせて所定の手続きをとることで再発行できますが、 証券番号をメモしておくと安心です。

保険証券とは

保険をはじめとする金融商品を契約すると、たくさんの書類を受け取ることになります。
たくさん書類があるため「何が重要かわからない……」「本当にこの書類必要なの?」と思ったことがある人もいるのではないでしょうか。
今回は、保険契約で重要な保険証券について見ていきましょう。
保険証券とは「契約の成立」と「契約の内容」を証明するために、保険会社から契約者に発行される書類のことです。
保険の契約から時間が経っても、保険証券を見れば契約の内容が一目でわかるためとても大切な書類です。
また、保険証券は各種手続きや、保険金の受取時などに必要になるため、大切に保管しておいてください。まずは、保険証券の内容について押さえておきましょう。

保険証券はいつ届くの?

保険証券は必要な手続きが成立した時点で発送されます。
「申込書の提出・告知(診査)・第1回目の保険料の払い込み」の3つの手続きをして、保険会社が承諾すると契約成立となります。
契約成立後に、保険会社から保険証券が発送されますので、届かない場合は保険会社に連絡すると良いでしょう。

保険証券が到着した日が保険の始まりではない

保険の保障がスタートする日のことを、「責任開始日」と呼びます。
この責任開始日は、保険証券が届いた日ではなく、「申込書の提出・告知診査)・保険料の払い込み」の3つが全て終わった日に、遡って責任が開始されます。
そのため、保険証券が到着した日や保険証券が発行された日が保障のスタートではありません。
保険証券の受領日と、責任開始日にタイムラグが生じますので、保険証券を受け取った時に「いつから責任開始日になっているのか」は必ず確認しておきましょう。
なかには、がん保険のように、責任開始日から一定の免責期間(一般的には90日間)があるような保険もあります。

保険証券と一緒に保管しておきたい書類

保険証券と一緒に保管しておくと良い書類があります。
保険の契約内容をわかりやすく書いた「ご契約のしおり」・保険会社との契約ごとが書いている「約款」または、「契約概要(設計書)」です。
告知書の控えも取っておくと良いでしょう。これらの書類は、申し込みの時に受け取る書類です。
詳細を知りたいときに手元に残しておくと、後日、保険契約を確認する時に役立ちます。
保険に関わらず金融商品のパンフレットは、分厚くて複雑そうなものが多いので、捨ててしまう人もいるかもしれません。
しかし、それらの書類は、契約を確認するために必要な情報が含まれている大切な資料です。大切に保管しておいてくださいね。

保険証券は契約が満了するまで保管する

保険証券は、契約の成立や内容を証明する書類として、保険金を受け取るときに必要な書類です。
保険期間が満了するまでは、必ず保管しておきましょう。保険の満期時や保険を解約する時などにも必要になります。
また、保険契約者に万一があったときに、その家族が保険のことを知らなくても保険証券があれば、保険に加入していた事実がわかるので、請求漏れを防ぐことができます。

保険証券の見方

保険証券は、加入している保険の内容を確認することができるものです。保険証券の大きさや、細かい内容は保険会社によって様々ですが、記載している項目には多くの共通点があります。

【基本的な項目】

・証券番号
保険の諸届や保険金受け取りなどの手続きをする場合に必要になる番号。契約者・契約内容ごとに割り当てられます。

【保険に関わっている人は誰?】

・契約者
保険会社と契約を結んでいる人
被保険者
保険の対象になっている人
受取人死亡保険金受取人・満期保険金受取人)
保険金の支払い事由が発生した場合に保険金を受け取る人

【日付】

・契約日
保険を契約した日がわかります。
・責任開始日
保障が始まった日です。
・保障期間の期限(満期日等)
加入している保険の保障がいつまで続くのかなどがわかります。

【どんな時に保険金を受け取れるのか】

・保険の種類、種目、保険の内容
保険金が受け取れる事由が分かります。
・保険の種類
保険商品は愛称で呼ばれることもありますが、保険証券には正式名称で書かれていることが多いので、受け取ったら確認しておくと良いでしょう。

【お金に関する項目】

・保険金の金額(満期保険金・死亡保険金)
契約した内容が詳細に記載されています。
・保険料
保険料も記入されています。毎月の支払いであれば、疑問に思うことも少ないかもしれませんが、半年払年払などにしている場合は、保険料の引き落とし日や保険料そのものを忘れてしまうこともあるかもしれません。よく確認しておきましょう。

【その他の項目】

配当金が支払われる保険であれば、配当金の受け取り方法などが記載されています。また、保険内容によっては解約返戻金が書かれている場合もあります。
契約に係る注意事項なども詳細に書いているケースもありますので、保険証券が届いたらじっくりと目を通してみてください。

【生命保険の場合はココをチェック!】

契約者や契約日、保険金額等に関する基本的な項目は、自分の認識と間違いや誤解がないかを確認しておきましょう。

【医療保険の場合はココをチェック!】

生命保険と同様の基本的な項目に加えて、保障内容や特約をよく確認しておいてくださいね。

保険証券が必要になるのはどんな時?

諸手続き

住所変更や契約内容を変更する場合に、保険証券に記載されている証券番号があれば、スムーズに手続きが進みます。
特に、名義変更で名前が変わった場合は、保険証券が再発行されるため保険証券が必要です。印鑑証明等の必要書類がありますので、事前に保険会社に確認しておきましょう。

保険の解約

保険を途中で解約するときにも保険証券が必要です。保険会社との契約が終了するので、保険証券を返送することになります。

死亡保険金を受け取るとき

被保険者が死亡した場合の死亡保険金を受け取る場合にも、保険証券が必要になります。特段の理由がない限りは、死亡保険金受取人にその事実を伝えておくと受け取り漏れがなくなるので安心です。

満期保険金を受け取るとき

保険の満期を迎えて、満期保険金を受け取る場合にも、保険証券が必要になります。
解約や保険金の受け取り時に証券の紛失が発覚したら、保険証券がなくても、別途所定の手続きをとることによって、解約返戻金や満期保険金などを受け取ることができる場合があります。
ただし、手続きに時間がかかることもあるので、保険証券はしっかりと保管しておきましょう。

保険証券を紛失してしまったらどうすればいい?

手続きを進めようとしたとき、保険の内容を確認しようとしたとき、「保険証券が見当たらない!」なんてことも考えられます。
保険証券を紛失したことに気づいたら、契約している保険会社で再発行手続きを行いましょう。
ホームページや契約時に受け取ったパンフレット・1年に1回郵送されてくる契約内容の確認の書類などにも問い合わせ先が記載されています。
再発行手続きは、基本的に契約者本人から連絡することになっています。
何らかの理由で本人から連絡ができないイレギュラーなケースは、保険会社によって対応方法が違うので、どんな方法があるのか確認してみると良いでしょう。

一般的な再発行手続きの流れ

1)契約者本人から保険会社に連絡
2)再発行に必要な書類が保険会社から届く
3)送られてきた書類に記入や捺印をして返送
手続きに必要な本人確認書類などの添付が必要であれば同封する
4)書類を保険会社が受領して記入漏れ等がなければ手続き完了
保険会社が書類を受領してから、再発行された保険証券が手元に届くまでの目安は、一週間前後です。
もし、保険証券が届かない場合は、再度保険会社に連絡して届かない旨を伝えると良いでしょう。
保険証券は大切な書類なので、簡易書留で郵送している保険会社もあります。
その場合、書留の受け取り期限が過ぎてしまうと保険会社に送り返されてしまいます。保険証券の再発行請求をした場合には、必ず受け取るようにしましょう。
複数の保険に加入していたり、加入から時間が経過していたりすると、どんな保険に加入していたかを忘れてしまうこともあるかもしれません。
そんなとき、保険証券があれば、いつでも自分が加入していた保険の内容を確認することができます。
ライフプランが変わり、保険を見直したくなったときは、契約内容の比較に使うこともできます。重要な書類なので、大切に保管しておくようにしましょうね。
また、万一紛失してしまったときに備えて、証券番号をメモしておくと安心ですよ。

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おさらい

  • 保険証券とは、契約の成立や内容を証明するための大切な書類です。
  • 各種手続きや保険の解約・保険金を受け取るときに保険証券は必要になります。
  • 保険証券を紛失した場合は、保険会社に問い合わせて所定の手続きをとることで再発行できますが、 証券番号をメモしておくと安心です。

(最終更新日 : 2020年12月22日)

執筆者

荒木 千秋

ファイナンシャルプランナー、大阪電気通信大学金融経済学部特任講師

現在は、同大学の講師を中心としながら、お金に関する個別相談や、WEB媒体の執筆、女性向けセミナー等を開催。

メガバンクにて、富裕層や法人オーナーを対象とした投資相談業務に従事した経験により、金融商品の販売側と一般の投資者側の両方の視点に立ったお金の知識を伝えることをモットーにしている。

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