もくじ
保険の「解約返戻金」を学ぼう
生命保険に加入するときは、解約返戻金についても確認しておきましょう。
解約返戻金とは、保険を解約した時に、加入期間や支払保険料に基づき、保険会社から支払われるお金の事です。
途中で解約することになったとき、自分がいくらくらい受け取れるのかを把握しておくことは大切なことです。
解約返戻金の3つのタイプ
解約返戻金の返戻率は、保険の種類によって3つのタイプがあります。
タイプ1は「従来型」と呼ばれるもので、保険商品ごとに定められた返戻率によって解約返戻金が支払われるタイプです。
一般的に、保険に加入した期間の経過とともに、解約返戻金の額は増加していきます。
また、保険料払込期間が終わった後は、解約返戻金は大きく増えませんが、少しづつ増加します。
タイプ2は「低解約返戻金型(解約返戻金抑制型)」と呼ばれるものです。保険料払込期間中の解約返戻金が従来型より低く設定されています。
保険料の払込期間が終了すると、解約返戻金の額が増加するのが特徴です。
このタイプの商品のひとつである「低解約返戻金型終身保険」は、資産形成の手段として利用されることもあります。
もうひとつ、タイプ3は、「無解約返戻金型」です。どのタイミングで解約しても、解約返戻金は発生しません。
解約返戻金と税金について
解約返戻金を受け取ると、税金が発生する可能性があります。
課税対象となる金額の計算方法は、(解約返戻金-払込保険料合計額-50万円)×1/2となります。
解約返戻金が支払った保険料よりも少ない場合や、解約返戻金が50万円を超えない場合については、税金は発生しません。
また、他にも所得がある場合には、すべての所得を合算して課税対象額を計算します。
税金がかかる場合は、課税対象額の20.315%(※所得税15.315%、住民税5%)になります。
※復興所得税(0.315%)を含む
解約返戻金は「一時所得」に区分される所得で、課税の対象となります。
ただし保険料を支払った人と、解約返戻金を受け取る人が異なる場合には、所得税ではなく贈与税がかかることになります。
契約時、契約後にも確認を
生命保険の契約時に、解約返戻金についてしっかりと理解できていない方もいるかもしれません。
解約のタイミングや商品の選び方次第では、期待していたほどの返戻金がなかったり、思わぬ税金が発生したりする可能性があります。
契約時にきちんと解約返戻金、受け取り時に発生する税金などについて確認・理解をしておきましょう。
毎年保険会社からは「契約内容の確認」の書類が郵送されてきます。現時点での解約返戻金の概算も記載されていますので、確認してみて下さいね。
自分の契約の解約返戻金が現時点でどのくらいか知りたいときは、直接保険会社に確認すると良いでしょう。
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おさらい
- 解約返戻金は、保険の種類によってタイプが異なります。
- 解約返戻金は、課税対象になる場合があるので、契約内容をよく確認しておきましょう。