「株での資産運用って何が良いの?」「株ってどうやって始めるの?」「興味はあるけど不安、なんとなく損しそう」などといったイメージを持っている方もいるのではないでしょうか。そんな初心者の方でもご安心を。今回は、株での資産運用について簡単に学んでいきましょう。
もくじ
株の前に…。自分の資産を把握していますか?
資産運用をするにあたって、まずはどれくらいの資産があるのかを把握し、必要額の目標を立てることをおすすめします。具体的な目標がある場合、「いつまでにどのくらいの金額が必要なのか」ということを明確にしておけば、株を始めてからも冷静な判断ができます。株での資産運用はギャンブルではありません。資産運用をするにあたって、「自分は何年後にどのくらいの金額が必要なのか」を割り出しておきましょう。どのくらい資金が必要か把握できたところで、「このままでもなんとかなるかも」と思った方もいるのではないでしょうか?
しかし、物価は上昇傾向にあります。毎日の生活の中で、食品や生活用品、テープやノートなどの文房具類の値上がりを感じることもあるでしょう。独身の方は、今後、家族ができたとして「子どもにかかる教育費」はいくらぐらいかと考えたらどうでしょうか。
これからは、自分の資産をどのように増やすかを考えていくことが大切になってきます。
あくまでも株は余剰資産で!
資産運用のためとはいえ、株に100%頼り切るのは危険です。得するメリットだけでなく、同じように損をする可能性もあるからです。ですから、万が一損をしてしまっても、生活が困らない余剰資産を株式投資にあてましょう。
覚えておきたい、株のリスクって?
くり返しになりますが、株式投資は決していいことばかりではありません。きちんとリスクを把握した上で、株を始めましょう。初心者が特に気をつけなればいけない株のリスクをご説明します。
■株を買った会社の株価が下がると……?
株を買った時の値段より株価が下がってしまうことがあります。
■株を買った会社が倒産したら……?
株を買って株主になっても、その会社が倒産してしまったら、その株の価値はなくなり、最悪の場合、買った金額分の損失になってしまうことがあります。
■株を買った会社が上場廃止……?
上場廃止とは、「会社はあっても、市場での株の売買ができなくなる」状況のことです。倒産と同様、事件的に起こる場合もあるため、完全に避けるのは難しいといわれています。
このように株にはリスクが伴うため、ネガティブな印象もあるかもしれません。しかし、株のリスクを念頭に置き、少額で株を買いながらコツコツと進めていけば、大きなリスクは避けられるでしょう。賢く慎重に株式投資をして、資産形成に役立てましょう。
株の利益に税金はかかる?一体どのくらい?
株で利益を得た場合は、税金がかかることをご存知でしょうか?株の利益に対する税金は……20.315%(内訳:所得税及び復興特別所得税:15.315% 住民税:5%)
例えば、株で10万円の利益を得た場合、おおまかに8万円が手元に残る計算になります。せっかく株で利益を出しても、約2割の税金が引かれるとなると、軽視できない金額ですよね。
初心者におすすめのNISAってなに?
株の利益には税金がかかるとわかって、がっかりしてしまった人もいるかもしれません。そんな方は、NISAという制度を検討してみてはいかがでしょうか。NISAとは、正式名称を少額投資非課税制度といいます。日本在住の人が、決められたルールの中で、株による利益を得た場合、その運用益にかかる税金が非課税になる制度です。
NISAのメリットとは
■税金が非課税に
年間120万円までの少額投資なら、株で得た利益に対する税金がかかりません。
■確定申告をする必要もない?
例えば、一般的な会社員で、会社で源泉徴収している場合。NISAを使っていて、一定の条件を満たしていれば、利益が出ても確定申告をする必要がありません。(注意:年収2,000万円以下、他に年間20万円以上の所得がないことなどの条件があります)
ただし、非課税というメリットがある分、NISAにはいくつかの制限があります。
①口座の開設は原則ひとり1口座までしかできません。また、口座が開設できるのは、2023年(平成35年)までの期間限定となります。
②非課税期間は、投資を始めた年を含めて最長で5年間となります。
③非課税投資上限額は年間120万円、最大で600万円(120万×5年)となります。
④120万円の非課税枠は、使い切れなかったとしても翌年に繰り越すことは出来ません。
このような制限はありますが、NISAを使えば、初心者でも少額投資を気軽にスタートできそうですね。NISA活用術 非課税期間はいつまで?中には「今後自分に必要な老後資金がどれくらいなのか」わからないという方もいるかもしれません。資産運用の方法は一つではないですし、職種や年齢、家族構成によってピッタリな資産運用の方法は変わってきます。わからないことは一人で悩まずに、専門家に相談してみると良いでしょう。早い段階から改善や対策をして、将来に備えていきましょう。
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おさらい
- 株は初心者でも比較的始めやすい資産運用方法と言えますが、リスクもあることを理解し、無理のない範囲で少額から投資を始めると良いでしょう。
- 通常、株で利益が出た場合には税金がかかりますが、NISAを利用すると、年間120万円までの投資には、利益に対する税金がかかりません。