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医療費控除を活用して介護用品を購入する方法

医療費控除を活用して介護用品を購入する方法

この記事の早わかり要約

  • 医療費控除とは、年間で一定以上の医療費を支払った際に所得に応じて控除が受けられる制度のことです。 
  • 介護用品の購入、介護にかかった交通費、介護サービスの利用も医療費控除の対象となります。 

医療費控除の対象になる介護用品とは?

介護をしていく上で、お金のことが心配になりますよね。毎日使うおむつなどの介護用品は、トータルで見るとそれなりの費用がかかってしまいます。この介護用品、医療費控除の対象になることを知っていましたか?医療費控除とは、自分や家族のために支払った医療費などの実質負担額がある一定額を超えた場合、その超えた金額をその時の所得から差し引いてくれる制度です。医療費は、その年の1月1日から12月31日までで計算します。また、対象となるのは下記計算式で計算した金額で最高200万円です。
実際に支払った医療費の合計額 - 保険金などで補填される金額 - 10万円
今回の記事では、医療費控除の対象になる介護用品について特集します。さらに介護用品と同様に、見落とされがちな介護における医療費控除の対象をご紹介。医療費控除をうまく活用して、家計の負担をできる限り抑えましょう。

おむつ代

医療費控除の対象となる介護用品は、おむつや尿取りパッドの代金です。ただし、一定の条件を満たす必要があります。申請できるのは、6ヶ月以上寝たきりの状態で、治療上医師からおむつが必要であると判断された場合のみです。紙おむつでも貸しおむつでも対象になりますが、医師が発行する「おむつ使用証明書」と「おむつ代の領収書」が必ず必要です。条件に当てはまる介護をしている場合は、かかりつけの医師に相談してみると良いでしょう。

2年目以降の「おむつ使用証明書」は市町村で申請可能

継続しておむつが必要な状態で2年目以降に医療費控除を行う場合は、市町村が発行する「おむつ代の医療費控除に係わる確認書」、もしくは医師が発行する主治医意見書の写しを発行してもらえば「おむつ使用証明書」の代わりとして申告できます。ただし、以下の3つの条件が必要です。
(1)主治医の意見書の作成日が、おむつを使用した日に書かれたもの
(2)障害老人の日常生活自立度がB1・B2・C1・C2のどれかに該当
(3)尿失禁発生の可能性の欄が「あり」
これらの条件に当てはまっていれば、医師の「おむつ使用証明書」は不要になります。

交通費

介護用品ではありませんが、介護でかかった交通費も医療費控除の対象になります。対象の範囲は、通所リハビリテーションや短期入所型の療養施設を利用する際にかかった交通費です。バスや電車などの公共機関の領収書は不要ですが、利用した交通機関、金額、通院の回数は集計する必要がありますので、忘れずに記録しておきましょう。特別な理由によりタクシーを利用した場合は領収書が必要になります。また、車を利用した場合のガソリン代や駐車場代は対象外になります。

介護サービス

要介護者が利用した介護サービスも、医療費控除対象にできる場合があります。例えば、自宅で食事や入浴などのサービスを受ける居宅サービスを利用した際、自己負担額全額が対象となります。ほかにも、支給限度額を超えて、サービスを受けた場合の全額自己負担額も対象です。医療費控除の対象金額は、指定居宅サービス事業者等発行の領収書にて確認しましょう。車いすの購入に関しても、条件として「医師等による診療等を受けるため直接必要」な場合のみが医療費控除の対象。また、車いすのレンタルは介護保険の福祉用具貸与の場合、金額の1割、高所得者の場合は2~3割※を自己負担することになります。
※3割負担は平成30年8月から
介護保険の改正ポイントとは?高所得者は3割負担へ
介護サービス代や介護用品の購入代金、施設に通う際にかかる交通費などは、意外に利用者や家族の負担となります。見落とされがちですが、これらの費用は、一定の条件を満たしていれば医療費控除を受けられるので、きちんと知って申告をすることが大切です。その為にも、介護サービスや介護用品を購入した際は、申告に必要となる領収書を忘れずに保管しておくことを心がけましょう。また、申告を忘れてしまった方も過去5年分は遡って申告することが可能です。医療費控除を活用して介護にかかるお金の負担を減らしましょう。

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おさらい

  • 医療費控除とは、年間で一定以上の医療費を支払った際に所得に応じて控除が受けられる制度のことです。
  • 介護用品の購入、介護にかかった交通費、介護サービスの利用も医療費控除の対象となります。

(最終更新日 : 2021年1月6日)

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