貯蓄 , 相続

保険を生前贈与に活用できる!?そのメリットとは

保険を生前贈与に活用できる!?そのメリットとは

この記事の早わかり要約

  • 生前贈与の活用は、長期間、贈与を継続することによって、相続財産が減少し、「相続の課税対象を減らすことができる」「生きているあいだに自分の思いを伝えることができる」などのメリットがあります。
  • 贈与資金の使い道として、生命保険を活用することも有効です。ただ使うだけではなく、3つのメリットが生まれます。
  • 仕組みを理解した上で、「万が一の保障」と「将来の資産形成」をカバーしたいなど目的に応じた商品を選ぶことが大切です。

生前贈与はどんなメリットがあるの?

平成27年の相続税の制度改正で、生前贈与への関心が高まっています。財産を早い段階で次の世代につなぐことは、相続の課税対象を減らすことができる、生きているうちに自分の思いを伝えることができるなどのメリットがあります。生前贈与は、1月1日~12月31日の1年間に受け取った合計金額が110万円よりも少なければ贈与税がかかりません。このルールを活用し、複数年にわたって贈与をすることで相続財産が減ります。
相続財産が減れば、相続の課税対象も減り、相続税も少なくなります。どのくらいの期間に渡って、いくら贈与するのかは、財産の規模や考えによって変わってきます。税理士に相談の上、行うと良いでしょう。贈与されたお金は、受け取った人のものですから、使い道は受け取った人が決めます。しかし、贈与した人には「ムダ遣いはしてほしくない」という思いがあるでしょう。贈与されたお金の使い道として生命保険を活用する方法があります。活用するときのポイントは、「どんな保険商品を選択するか」「契約者・被保険者・受取人を誰にするか」です。

相続の際に生命保険を活用する3つのメリットとは

贈与資金の使い道として生命保険を活用した場合、3つのメリットが生まれます。父の太郎さんは、息子の小太郎さんへなるべく長い期間、毎年100万円位の贈与を考えています。小太郎さんの家族は、配偶者の花子さんと娘さんがいます。この贈与された現金を生命保険の保険料にあてて、生命保険を活用した場合を考えます。
ひとつめの事例です。
保険の契約者は、息子の小太郎さんです。被保険者も、小太郎さん。小太郎さんが死亡した場合の保険金受取人は花子さんです。まず、小太郎さんが亡くなったときには死亡保険金として、花子さんがお金を受け取ることができます。次に、資産形成機能のある保険に加入していると、小太郎さん本人が途中で解約したお金を老後資金として将来使うことができます。最後に、生前贈与することで父、太郎さんの財産が減るので、課税対象となる財産も減ります。このように生命保険を活用することによって、3つのメリットが生まれるのです。
もうひとつの事例は、保険の契約者は小太郎さん、被保険者は太郎さん、保険金受取人は小太郎さんという契約形態です。
この契約形態でも、太郎さんから贈与されたお金を保険料の支払いにあてるため、太郎さんの財産は減ります。太郎さんが死亡した時点で保険料の支払いは終了し、保険金を相続税の支払いにあてることもできます。太郎さんが長生きした場合、小太郎さんは途中で解約したお金を使うこともできます。目的に応じた方法を検討しましょう。改めて生前贈与の目的について知っておきたいという方は、下記記事も参考にしてみてくださいね。生前贈与の目的は?税金はかかるの?

どんな生命保険を利用すればいいの?

では一体、どんな保険を活用すればいいのでしょうか。保険商品にはたくさんの種類がありますが、事例のように「万が一の保障」と「将来の資産形成」を兼ね備えたいと考えるなら、終身保険低解約返戻金型の終身保険年金保険養老保険を検討すると良いでしょう。終身保険・養老保険には、円建てと外貨建てがあります。円建ての保険は、シンプルでわかりやすいのが特徴です。
ただし、最近の円建て保険は、保険商品の予定利率を検討する際に指標としている標準利率が低い水準になり、予定利率が下がっています(2018年3月現在)。そのため、円建ての保険以外に、外貨建ての終身保険・養老保険を検討する人もいます。外貨建ての終身保険・養老保険は、外貨建てベースで死亡保険金や、解約したときのお金(解約返戻金)の金額が決まっています。毎回の払込保険料と、将来受け取る金額は為替によって変動するため、しっかりと商品性を理解して活用しましょう。
よくわからない場合は、お金や保険に精通したファイナンシャルプランナー(FP)に相談するのも一つの方法です。譲り受ける資産は、今まで家族が大切につないできたお金です。有意義な使い道を検討してくださいね。

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おさらい

  • 生前贈与の活用は、長期間、贈与を継続することによって、相続財産が減少し、「相続の課税対象を減らすことができる」「生きているあいだに自分の思いを伝えることができる」などのメリットがあります。
  • 贈与資金の使い道として、生命保険を活用することも有効です。ただ使うだけではなく、3つのメリットが生まれます。
  • 仕組みを理解した上で、「万が一の保障」と「将来の資産形成」をカバーしたいなど目的に応じた商品を選ぶことが大切です。

(最終更新日 : 2024年10月9日)

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