佐々木真人FPインタビュー

保険で身体的なリスクや感情的な問題を解決することはできないけれど、少なくとも経済的なリスクは解決できる

鉄鋼の商社、外資系の機械メーカーでトップセールスマンとして活躍。その後、保険業界へと飛び込み、FPに転身。転職後わずか2年で、生命保険と金融サービス業界の最高水準と認知されているMDRT会員資格を取得。10年の勤続年数の中で、担当したお客さまは1,000名以上。

嫌いと言いながらも無関心になれないのが保険

佐々木FP(ファイナンシャルプランナー)がまずお客さまにお話しすることは何でしょうか?

「保険も買い物」だということです。時計や車を購入するときに、自分の好みや機能などを調べるように、保険も自分に適正なものを選び加入している状態がベストと言えます。しかし、保険は自ら詳しく調べるという方が少ないように感じます。

また、保険を見直したいと思っても、健康状態が思わしくない場合、見直し自体が難しくなるという側面があることにも注意しなければなりません。

保険に加入するというアクションは多くの方がしています。日本は保険大国と言われており、生命保険の世帯加入率は9割近く(平成28年度 生命保険文化センター調べ)にのぼります。しかし、そんなに多くの方が加入しているのにも関わらず、実態がわからず加入しているという人がいかに多いかということが、お客さまとお話ししているとよくわかります。

お金を払っているのに適正な保険に加入していないとしたらもったいないですね。そんなに多くの世帯で加入されているということですが、保険が嫌いな方も多いとよく聞きます。その点はいかがでしょうか。

加入率が高い割に嫌いな人も多いのが保険です。でも保険は、食わず嫌いの場合が多いように感じます。保険に加入していただいたところで、おいしいものでもないですし、格好いいものでもありません。誤解を恐れずに言えば、ただの紙切れ(保険証券)と思う方もいるかもしれません。

私はこの職業に就いてから、多くのお客さまとお話ししてきましたが、やはり保険が嫌いというお客さまもたくさんいらっしゃいました。でも嫌いということは興味があるということではないでしょうか。好きの反対は嫌いではありません。無関心です。話を聞こうと思っているということは、まだ好きということだと私は思っています。例えば本当に嫌いな彼氏だったら、もう怒らなくないですか?こっちを向いてほしいから怒る、それと一緒だと思います。

なるほど!彼氏と一緒ですか!やけに納得してしまいましたが、ではそういった保険に抵抗がある方とはどのようなお話をされるのでしょうか。

目に見えない商品だからこそ、お客さまには実感していただかないといけないと思っています。保険って嬉しいときに発動するものではないですよね。ご主人を亡くされて悲しみの真っただ中だったり、病気を宣告されて不安だったり、そういったときです。

がんになったら諦めるという方もいらっしゃいますが、今は一生のうち2人に1人ががんになる時代です。では実際にがんを宣告されたその場で諦めると言えるでしょうか。小さなかわいい盛りのお子さまや大切なご家族に同じことが言えますか?

保険では身体的なリスクや感情的な問題を解決してさしあげることはできません。証券を眺めていても悲しみは薄れません。しかし、少なくとも経済的なリスクは解決できます。その点を丁寧にお話しするようにしています。

私は以前全くの異業種に勤めておりました。鉄鋼屋です。転職し、最初に私に保険を教えてくれた師匠が、「お客さまの人生は出会ったFPの質で変わる」とおっしゃっていました。当時は、駆け出しでしたのでその言葉にピンときていなかったのですが、今ではすんなり入ってきます。保険はお客さまの人生を左右してしまえるもので、FPはその大きな役目を背負っているということです。

幸せの1つの方法として金銭面で不幸せにならないことがある

保険にネガティブなイメージをお持ちの方に対して伝えたいことはありますか?

外国に比べ、日本ではその傾向が強いですね。中には保険に対し、命で賭けをするようなものだとおっしゃる方もいます。でもその考えでいくと、人生も賭けみたいなものと言えるかもしれません。どんなことがいつ起こるかわからない、誰がいつ亡くなるかなんて誰にもわからない状態で私たちは生きています。

でも、結婚するときは必ず幸せにすると、子どもが生まれたら健康に育ち、幸せな人生を送ってもらいたいと思いますよね。幸せにするための1つの方法として、金銭面で不幸せにしないということがあると思います。皆さんにお伝えしたいのは、保険が好き嫌いということよりも、お金にもう少し興味を持っていただきたいということです。

佐々木FPは、鉄鋼メーカーのトップセールスマンだったとうかがいました。それなのに異業種に飛び込み、ゼロから始めるのはとてつもない苦労があったかと思います。転職をしよう、保険業界でやっていこうと思われた理由をお聞かせいただけますか。

保険会社の方のお話を聞く機会があったのですが、話を聞いているうちに触発され、自分は保険の仕事をするために生まれてきたのだ!と思ってしまいまして。笑

その後すぐに転職を決めました。経歴だけでみると、鉄鋼、機械、保険とすごい変遷のように思えるかもしれませんが、物を売るということには変わりありません。床屋さんがお子さんもお父さんもおじいちゃんもというように、いろいろな人の髪を切るのと同じことです。

もう私は保険業界から動くことはないですね。辞めてしまったら今まで関わらせていただいたお客さまを裏切ることになると思っています。その裏切りに自分自身が耐えられそうもありませんから。自分をここまで成長させてくださったのもお客さまです。この恩を仇でかえすわけにはいきません。お客さまにお返しするためにも、この仕事を続けていこうと思っています。

※国立がん研究センター がん情報サービス「がんに罹患する確率〜累計罹患リスク(2014年データに基づくから)」

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